コンビニの運営はどのようにして行われているのか?

コンビニには他の小売業とは異なる様々なノウハウがあります。出店戦略、物流システム、商品情報管理について解説します。

出店戦略の基本的な考え方

「近所に同じチェーン店のコンビニが複数あるけど儲かっているの?」

「もっと遠くに出店したほうがよいのでは?」

こんな疑問を思ったことはありませんか?これは、ある一定地域に集中して出店するドミナントという出店方法のひとつです。

ドミナント出店の利点として、配送コストの削減、スーパーバイザー(SV)の移動時間の削減、集中出店によるエリア内の認知度UP、といったものが挙げられます。

特に配送におけるメリットには単純なコスト削減以外だけでなく、配送時間を短縮できるため鮮度の高い商品を決められた時間通りにコンビニ店に届けることができるという利点も生まれます。

セブンイレブンがドミナント出店方式を採用しているチェーン店として有名です。国内の店舗数はチェーン店の中でも最大ですが、未出店の都道府県も残っています。これに対してローソンは他社が出店してない空白地に展開していく方式を取っています。店舗数ではセブンイレブンに及びませんが、47都道府県全てに出店しています。

以下にセブンイレブンとローソンの店舗数と出店地域を比較した表を示します。なお、店舗数は2008/2現在、出店地域は2008/4現在のものです。

セブンイレブンとローソンの比較
店舗数 出店地域
セブンイレブン 12,034店 未出店地域(青森、秋田、富山、石川、福井、
徳島、香川、高知、愛媛、鳥取、島根、鹿児島、沖縄)
ローソン 8,587店 47都道府県全てに出店

物流管理 共同配送による効率化

小売業では、1つのメーカーに対して1つの卸売業者が存在し、配送も卸売業者ごとに行うことが常識となっています。

小売業の物流システム

しかし、コンビニは多くの種類の商品を扱い、FF類のように賞味期限の短い商品は一度に何度も仕入れを行います。従来のような小売業の物流では、一日に何台もの配送トラックがお店に到着することになり、コンビニにとって非常に非効率なシステムだった訳です。

そこで登場したのが共同配送センターによる一括物流体制です。卸売業者からの商品はいったん共同配送センターに集められます。そこから各コンビニ店に発注数に応じた商品を配送することで効率化を図りました。

販売店にとっては、仕入れの度に行われる検品の時間の削減、配送時間削減によるFF類の鮮度保持といったメリットが生まれました。一方卸売業者にとっては、配送コストの削減というメリットがあります。

CVSの物流システム

コンビニにおけるIT

コンビニではPOSというシステムを導入して、仕入れ数や在庫数、売上の管理を行っています。バーコード入力だけで検品やレジ精算が行える簡素化したシステムになっています。簡単な操作で商品管理を行えるため、アルバイトでも検品や仕入れ業務が出来るようになりました。

POSデータは本部からも参照できるようになっており、加盟店への指導に役立てられています。

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